HERO
ぼーっとしたまま、家にもどり、パジャマに着替え、健の寝ているベッドにもぐり込んだ…


…藤居くん…

……ふじいくん…

頭の中が『藤居くん』だった。





うとうと…と眠りについた頃、ケータイが鳴った。





藤居くんからのメールだった。



【なんか、急にごめん。でも、行ってよかった。それに、気付いたんだ。俺んちからすごい近い!
…また行っちゃうぞ。

おやすみ。】




え…?
近いんだ…


【また行っちゃうぞ】だって。


ニマッとゆるんだ顔が、我ながらちょっと恥ずかしかった。
誰も見てないのに…




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