HERO
「旦那さんは、いつ帰ってくるの?」

「…知らなぁい。」

「え…? そんなんでいいわけ?」

「うん… だって、本人が分からないらしいから、私にだってわかるわけないよ。」

「…でも、ひとみ、さみしいんでしょ?」



…………。


コーヒーの香りが立ち込める…



「……なんで…。なんでそんなこと言うの…?」


なぜだか、涙が溢れてくる…


隠そうとすればするほど、おかしな空気になる…




藤居くんがソファーから立ち上がり、近付いてくる…


キッチンに入ってきた…






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