喪失の蒼

わたしが去ると決めた日から、数少ない友達や職場の仲間たちは引き留めてくれたりもした、心配してくれたりもした。みんな理由を知っているから。
それが痛くて辛くて切なくて。
だから、わたしはひとり静かに街を去る。
わたしは強くなんてなれないしこれ以上耐え難いから。だから誰にも知られず気付かれないためにもこんな時間帯を選んだのだ。
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