あなたとわたしと、そしてあなたと。
早朝、4時頃。

うっすらと目が覚めた私は自分の体を見ると、私はきちんとしたパジャマを着ていて髪もきちんと乾かされ、お布団もきちんと着ていた。


先生がしてくれたのだろう。


昨日はびっくりしたけど、やっぱり優しい先生は変わらない…。


当の先生は床に枕とタオルケットを被せて寝ていた。


きっと私に気を使ってくれたのだろう。


そう思うと少し目頭が熱くなってきて、私は改めて先生の優しさを感じる。




先生にきちんとしたお布団をかけると私は部屋を出た。





親のいない私をここまで大切に育ててくれた。


心から私を愛してくれている。


何て優しい人なんだろう。


ただ、私が先生に恋愛感情を持っているかどうかというと、それは何だか間違ってもないが違う気がした。


私は人に恋愛感情を持ったことがないのだ。


だから恋愛感情が如何なるものかというのが私には分からない。


先生のことは心から大切に思っているし、尊敬もしていれば大好きだとも思っている。


私が今まで感じた感情の中で一番恋愛感情に近いものと言えば、アスランさんだけだ。


先生に感じる気持ちとはまた違う気持ちだった。




自分の部屋に戻ってスマホを開くとそこにはメールが一件。


「差出人:アスラン
宛先:聖川 真里愛


こんばんは。
アスランです。
もう寝たかな。
また、暇なときにメールくれたら嬉しい。
おやすみ。」


アスランさんからだ…


たった一通のメールなのに、こんなに嬉しいことはない。


私は急いで返事を打った。


「宛先:アスラン
差出人:聖川 真里愛

おはようございます。
昨夜はメール頂いていたのにお返事できず申し訳ありませんでした。
今日は月曜日ですね。
アスランさんもお仕事でしょうか?
無理せずに頑張って下さいね。」


私はこれでおかしくないだろうかと何度も文面を確認するとドキドキしながら送信ボタンを押した。
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