あなたとわたしと、そしてあなたと。

そして私は一階に降りると身だしなみを整えようと洗面台に向かう。


鏡を見た瞬間私はあまりの衝撃に一瞬硬直した。


「こ、これって…」


キスマークって…やつだよね。



昨日先生に何度も吸われたところがいくつものキスマークになって私の首筋からデコルテに赤い跡をつくっていた。



ひ〜…これは学校に行くの恥ずかしい…



蚊に刺されたということにしておけば大丈夫だろうと安易な考えをしたことは後で後悔することになるのだった。


改めて私は今日こそ先生に朝ごはんを作ろうと台所に向かう。



あまり自信はないが感謝の気持ちだけはきちんと込めて作ったつもりだ。



6時過ぎになり先生を起こしに行こうとすると階段から先生が降りてきた。


「あれ…真里愛さん。今日は早起きなんだね。おはようございます。」



「先生！おはようございます。あの…朝ごはんを作ったのでもし良かったら…召し上がって下さい…！」



先生は少し驚いたような顔をするとすぐにいつもの優しい笑顔になって


「作ってくれたんですね。嬉しいなあ…。じゃあ頂こうかな？」


「そ、その、先生がいつも作ってくださるお料理に比べたら私のなんて本当に美味しくないと思うので…お口に合わなかったらすみません…！」



先生は私の手をそっと握ると優しい笑顔で


「そんなこと言わないで。真里愛さんが作ってくれた料理なら、僕は全ておいしく感じるんですから」


「先生…ありがとうございます。」


よかった…いつもの優しい先生だ。


昨日は、きっと何かあったのだろう。



「いただきます。」



先生は口に料理を含むと



「んっ、おいしい！」


と柔らかないつもの優しい笑顔。



私は、この生活がなによりも幸せなのだ。