冷徹社長が溺愛キス!?
今日は例の招集通知の発送で、お昼もずれこんだりしたせいで、麻里ちゃんとは食べられなかったのだ。
「単刀直入に聞くよ? 社長とひと晩過ごしたの?」
躊躇いながらも頷いた。
「カギを失くして、たまたまそこにいた社長が『俺の部屋に泊めてやる』って……」
「……つまりそれは、一線を越えたということ?」
そこは大きく首を横に振る。
麻里ちゃんまで緊張したのか、私の反応で大きく息を吐き出した。
「それじゃ、何もなし?」
……何もなかったと言っていいものか。
社長とのキスを思い出して、途端に顔が熱くなる。
「え? もしかして何かあったの?」
即座に私の赤い顔に気づいた麻里ちゃん。
彼女はピザを食べるのも忘れて、テーブルに身を乗り出した。
「……ううん、何も……ないよ、ほんと」
「いや、ないって反応じゃないんだけど」