冷徹社長が溺愛キス!?
騒ぎの渦中にいたせいもあって、すぐに反応できずに麻里ちゃんと加藤くんをボケッと見てしまった。
「聞いていますか? 雨宮さん」
「え? あ、うん……えっと、何だっけ?」
「はぁ……これだからあなたは……」
深い溜息とともに私を上から見下ろすから、「ごめんなさい」と謝るほかにない。
「で? 会議っていつなの?」
「会議予約は雨宮さんの職務ですから」
麻里ちゃんが私の代わりに予約を受けようとすると、それを一蹴。
加藤くんは私にパソコンを立ち上げるよう促した。
指示されるままに自分のデスクへ着く。
「会議はいつ?」
「申請を送信しているんですから、それを見れば済むことです」
……それはそうだけど。
パソコンが立ち上がるまでの場つなぎのつもりで聞くと、冷ややかな返答をされてしまった。
居心地の悪さの中、ようやく日程表を開く。
加藤くんからのメールを探してクリック。