冷徹社長が溺愛キス!?

急に話が私へ飛んできたものだから、口に入れたご飯を丸飲みしそうになった。


「は!? 雨宮さんがお見合い!?」


加藤くんはビックリ顔だ。


「お相手の方、ご愁傷様です」

「……ひどいよ、加藤くん」


あまりにも散々な言われようだ。


「相手の頭、やっぱりパンチパーマだった?」

「雨宮さん、極道にでも嫁ぐんですか?」


麻里ちゃんの質問に加藤くんが真顔で尋ねる。


「嫁ぎません」


加藤くんに毅然と返してから、麻里ちゃんに「パンチじゃなかった」と答えた。


「さすがにお見合いにパンチではまずいと思ったのかな」


麻里ちゃんが、とことん頭にこだわる。
……まぁ、そういう私も同じようなものだったけれど。

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