冷徹社長が溺愛キス!?
「純ちゃんは相変わらずね」
「そうなんだよ。いい加減そういうのは卒業しろって、さっきも言ったところだ」
福子さんに同調して、久万さんも笑う。
「さぁ、中へ入って」
三人のあとに続いて入ると、天井の高いリビングとダイニングが現れた。
室内も外観と同じく、丸太が剥き出しだ。
三十畳はあろうかと思われる広いリビングには、布製のベージュの大きなソファがふたつと、切り株をそのまま加工したテーブルがあった。
余計な装飾物のない、すっきりとした印象だ。
外からの光をたっぷりと取り込める大きな掃き出しの窓の向こうには、ウッドデッキが見える。
ダイニングは、深い色味の木製のテーブルと椅子。
そのテーブルには、美味しそうな料理が並んでいた。
「さぁ、掛けてちょうだい。ふたりが来るのを待ってたの」
奥さんはキッチンへ向かうと、両手で抱えるほど大きなカゴにパンをたくさん載せてきた。
「お! あれもありますか?」
それに社長が座りながら嬉しそうに物色する。