アメトムチ。
サイカイトミツケタ
何もかもが平凡で、可もなく不可もない存在。それが私、原知佐子。
そんな私でも、一生に一度くらいロマンチックな恋愛がしたい。
ステキな彼氏に愛されたい。
だったら今までの私を変えなきゃ、何も変わらない。

だから習い事!は・・・特に習いたいこともないし。
それに、習い事って女子向けのものばかりだから、結局新たな女子と出会う確率の方が高いし。
スポーツジムに行けば、男性も多いだろうけど・・・私、運動オンチだから、3日どころか1度坊主で終わってしまうのがオチだ。
結局会費とか、ウェア代のお金を無駄遣いするだけ。
あぁ、始める前から簡単に自分がたどり着く先を想像できちゃうなんて・・・。

同じ理由で、ウォーキングとかジョギングといった運動系は、最初から却下。
恋愛はしたいけど、結婚したいとまでは思ってないから、これは婚活じゃない。
だから結婚相談所にも登録しない。

それで結局、私は手っ取り早く変わるために、一人で外へ出る機会を増やしてみた。
今まで出かけると言えば、庶務課での飲み会とか、課や社内で仲良くしている何人かとお昼を外に食べに行ったりとか、晩ごはんを食べたりとか。
あとは、同期で一番仲が良いより子と・・・ごはん食べに行ったりとか。
より子とは、時々休みの日も会うことあるけど、私って、誰かと出かけると言えば、ごはん食べに行くことばかりじゃないと、改めて気がついた。
しかも、庶務課での飲み会をのぞけば、一緒に行く相手はいつも女子。
・・・う。背中から冷や汗流れそうな気分。

< 12 / 78 >

この作品をシェア

pagetop