飛梅ちゃん
2
「賢人さん!早く戻ってくださいよ~!」
賢人と呼ばれた男。
左に前髪を流し、金髪で今流行りの髪形である。
このホストクラブでナンバーワンの男だ。
顔立ちは綺麗で女性も羨むほどだ。
若い男に呼ばれて、携帯を白いスーツの上着の内ポケットに戻すと、賢人は席に戻る。
「賢人くん?どこ行ってたの?」
年の頃は40歳手前というところか、少しケバい女が、立っている賢人の太ももを触りながら聞く。
「電話だよ。」
そう答えると、女の横に座る。
女は、賢人の顔に唇を近づけて言う。
「彼女かな?」
「彼女はいないって。」
女は、更に顔を近づけて言う。
「ほんとに?」
賢人は、顔を女に向けて目を見て言う。
「嘘なんて言わないよ。」
女は酒で赤くなっている顔を、余計に赤くして黙る。
さっき賢人に声をかけた若い男が言う。
「そんなに顔を近づけたら恥ずかしくなりますよ~!」
賢人の取り巻きの若手ホストのようだ。
賢人は、女の耳元で何か告げるとまた席を立った。
控え室へと入ると賢人は、電話をかける。
「あ~、もしもし?俺。明日都合悪くなっちまったから、また今度にしてくれる?ああ、また連絡するから…、じゃあね。」
電話を切ると、賢人は独り言を言う。
「めんどくさい女ばっかりだな…」
賢人と呼ばれた男。
左に前髪を流し、金髪で今流行りの髪形である。
このホストクラブでナンバーワンの男だ。
顔立ちは綺麗で女性も羨むほどだ。
若い男に呼ばれて、携帯を白いスーツの上着の内ポケットに戻すと、賢人は席に戻る。
「賢人くん?どこ行ってたの?」
年の頃は40歳手前というところか、少しケバい女が、立っている賢人の太ももを触りながら聞く。
「電話だよ。」
そう答えると、女の横に座る。
女は、賢人の顔に唇を近づけて言う。
「彼女かな?」
「彼女はいないって。」
女は、更に顔を近づけて言う。
「ほんとに?」
賢人は、顔を女に向けて目を見て言う。
「嘘なんて言わないよ。」
女は酒で赤くなっている顔を、余計に赤くして黙る。
さっき賢人に声をかけた若い男が言う。
「そんなに顔を近づけたら恥ずかしくなりますよ~!」
賢人の取り巻きの若手ホストのようだ。
賢人は、女の耳元で何か告げるとまた席を立った。
控え室へと入ると賢人は、電話をかける。
「あ~、もしもし?俺。明日都合悪くなっちまったから、また今度にしてくれる?ああ、また連絡するから…、じゃあね。」
電話を切ると、賢人は独り言を言う。
「めんどくさい女ばっかりだな…」