☆キラキラ星☆
いつもの登下校中。
「 今日は、暗くなったから伊織の自宅まで送る。」
この4年間、一度も伊織の自宅へ行ったことはない。場所すら知らないんだ…。
「…え…」
送る送らないの話をすると、伊織は途端にオドオドしす。
いったい、自宅に何があるっていうんだ。
「大丈夫だよ…。」
今日もまた、やんわりと断られた。
信用されてないようで、悲しくなる。
「奏多くん…そんな顔しないで…。いつも、一緒にいてくれてありがとぅ。
私…嬉しい。」
はぁ~…伊織のそんな顔みたら何も言えないじゃん。
「気を付けて帰って。」
伊織の頭を撫でながら、フッと笑う。
「…うんっ!」
伊織がやっとニコニコと笑い、帰って行く。