☆キラキラ星☆
父さんが伊織を運ぼうとするのを断り、コートを脱ぎ彼女を包む。
車の中でも彼女を膝の上に乗せ、ぎゅっと抱きしめた。
少しでも暖まるように
すぐに家に着き、母さんの指示に従い布団を敷いたり、お風呂を沸かしたりして一段落して伊織を見に行くと、まだ震えていた。
母さんが冷たい服のままじゃダメだと言い、伊織の服を着替えさせるため、一旦部屋から追い出された。
「なっ…何…コレ…」
母さんが血相を変えて父さんを呼ぶ。
俺は入れず。ドアの前でジッと待つ。
父さんと母さんが伊織の腕や太もも、背中を見ていた。
「こ…これは…酷い。」
「虐待だな…。」
伊織ちゃんの体は両腕、両足、背中と傷だらけだった。背中は特に酷く、タバコを押し付けられたような痕が50カ所近くある。
部屋の中から母さんの泣き声が聞こえてきた。
俺はいてもたってもいられず、中へ入った。