いつかそんな日がくればいい。【短】

「白田さん…泣いてるの?」


階段を上りきった所で、白田さんの隣につく。


「だ…大丈夫?」


反応なし。


あぁ、困ったぞ…。


反応が返ってこない事には、何もしようがないんだけど…。


め、めげるな!俺!


「…えっとー…」


とにかく、俺も仲間ってとこアピールしとくか!


「お互い、失恋しちゃったね」


「………」


気のせいかな。


ピクッと白田さんの肩が上がった気がした。


「……てない」


「え?…うわっ!!!」


何コレ。


どういう状況?


俺、今、白田さんに胸ぐら掴まれてる。


「し、白田さん!ちょっ…」


「まだ、告白してないっ!!!!!」


……泣いてなんか、いないじゃないか。


いや、そんなのよりもっとタチが悪いかも…。


白田さんは、白い肌を真っ赤にして、綺麗に整った眉毛を吊り上げて、


そりゃもう凄く…怒ってる。


「まだ、告白もしてないのに!失恋とか言うなっ!」


「ごっ…ごめん!」
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