Clean up ~気持ちは片付きません!

「へぇ…デート、ね」

「ちがっ!違くて!!昨日は弟が…」

ってなんで私こいつに釈明しようとしてるの!
私は出かけた言葉をグッと堪え、

「…あー、、まぁ、そう、弟のように可愛がってる彼氏とデートしてて…」

なんて嘘をついた。

そう、彼氏がいることにしとけば変なことしてこないと思うし!


「そっか、、」

亮汰はそれだけ呟くとごはんを口に頬張る。
…うまく騙せた、かな?





食事が終わり、午後の始業に向け再びオフィスに戻る。
亜依は目標としていた亮汰との連絡先交換が出来てご満悦のようだ。


「じゃ、俺はここで」

「亮汰さん、また連絡するね!……あっ、杏子せんぱーい!」


1階のエレベーターホールで別れを告げる。

亜依は相変わらずの笑顔で亮汰に手を振ると、ちょうどその場にいた同じ職場の先輩の元へと小走りで向かって行ってしまった。

取り残される私と亮汰…

と、ちょうどいいタイミングでエレベーターが来たので、私もさっさとその場から離れようとしたそのとき…

「その嘘つきな口、今度綺麗に掃除してあげるから、いつでもおいで」

……

えぇ//////

こいつ、なんでこと言い出すの!?


振り返ると、すでに私に背を向けて去っていくところだった。
途中、軽く手を振られると、私は思わず睨んだ。

なにあいつ、超危険人物!!

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