Clean up ~気持ちは片付きません!
別に変なこと想像しているわけじゃないけど、こんなとこで2人きり…大学のとき夢中になってみたドラマだとこの先の展開は……
って、やっぱり変なこと想像してんじゃん私!!
ないない、これは現実世界の出来事だっつの。
…にしても綺麗な顔、、まつ毛ながーい。なにか事情があってここで掃除しているのかな。
俳優の卵とか?
んー、あり得る。
「…どう?なんとなく取れたと思うけど」
「え!?あっ、、」
頭でグルグル思考を働かせていると、声をかけられる。
彼の手にのったスカート生地は、先ほどの茶色さを失い周りと区別がつかないくらいオレンジに戻っていた。
「わっ、すごい!ありがとうございます」
「いーえ。お礼、ちゃんと貰うし」
「っ!?」
目立たなくなったコーヒー跡に気分を良くしていた瞬間、
彼の唇が私の唇をふさいでいた。
「じゃー俺、また掃除行ってくるから。またね、沙奈ちゃん♪」
そういうと、掃除のお兄さん・亮汰は掃除用具入れから姿を消した。