オレ、教師。キミ、生徒。
「舘野……?」

少し近付きよーく見てみると、紛れもなくその女の子は舘野本人だった。

舘野は、必死で掴まれた腕を振り払おうとしている。

明らかに横沢ではない男。

「横沢は一緒じゃねーのかよ……」

舘野の服装を見るに、凄くオシャレをしている。

デート中なのは一目瞭然。

でもキョロキョロと辺りを見回しても、横沢らしき人物はいない。

(友達と遊びに来たのか?)

しかし、その友達らしき人もそばにはいない。

(とりあえず助けねーとヤベ―な)

俺はそう思うや否や館野の元へ走り出した。
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