そろそろ、恋始めませんか?~優しい元カレと社内恋愛~
和解

「君に出会った頃の俺の気持ちと、今、俺が君を前にしてる気持ちは、同じじゃないよ」


「それは、えっと、付き合って間もない方が強かったって言われたらどうしよう」
長井は、くすっと笑うと、握っていた手を放して、私の肩を引き寄せた。


「君に会ったばかりの頃は、いい子だなあとか、可愛いいなあって言う感情だけだった」


「うん」私もまだ、会社に入ったばかりで初々しかった。


長井は、私の顔を一瞬見て、
「もちろん、そういう気持ちもあるけど、それだけじゃない」と言った。


「どういうこと?」


「亜湖はどう思う?」


「私は……どうかな」
急に聞かれても、答えられない。

でも、最初の頃と同じ気持ちのままというだけではない。
植物と一緒で、好きな相手への感情は、根を張りだしたら一年で想像超えるほどしっかり根を生やす。


「前に、俺、亜湖が無茶して体壊すんじゃないか心配だって言ったよね?」


「ええ」


「あれは、俺がそうだったから。亜湖も同じだろうなと思った」


「同じように体壊すって?]



「仕事で無理しすぎて、胃潰瘍で入院した」



「どういうこと?」

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