そろそろ、恋始めませんか?~優しい元カレと社内恋愛~
会議用のスペースに私たちを座らせると、課長は神経質な笑みを浮かべた。」
「いや、だからこれからの方針として、
関西のように、スペシャリストを養成して、専門部署は縮小する方針ではないのか?」課長が、長井から情報を得ようと、食い下がる。
長井は、私にさっき釘を刺したくらいだから、こう見えて、結構したたかですよと、課長に教えてあげようか?
長井は、微笑みを絶やさないでいう。
「違うと思いますよ。部長が言われたのは、女性を積極的に登用して、社会的な流れに乗ろうというだけで、
営業を事務方のスペシャリストに育てようとまでは、思っていないと思います」
「ん……どうかな」
「いずれにしても、急に何かが変わることはありませんよ」
「まったく……」
課長の根負けだ。
「俺たちは、これで失礼します」