健康診断の甘い罠

なんか、こうされてると気持ちいい。ドキドキするけど、すごく落ち着く。


こんな風に思えるのは、和弥くんだけだ。


和弥くんの手が気持ち良くて、なんかちょっと眠くなってきちゃったかも。


「千紗、眠い?」


和弥くんの腕の中でウトウトしてしまった私に和弥くんがそう聞いてくる。


「うん、眠くなってきちゃった」


そう言うと和弥くんが私から離れる。それを寂しいと思ってしまって、自分でも驚いてしまう。


「俺、床で寝るから」


その言葉に驚いて私は和弥くんを見た。和弥くんは至極当然みたいな顔してるけど。


「え、でも、身体痛くなっちゃうよ」


うちに、来客用の布団はないし、ソファーもないから別々に寝るってなると確かに一人は床でになっちゃうけど。


「別に大丈夫だよ、一晩くらい」


そう言われてもやっぱり床で寝てもらうのは抵抗がある。


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