健康診断の甘い罠
「ご飯作ってくれて嬉しかったから。片付けは俺がするよ」
そう言われて赤くなった私を見て和弥くんが目を細める。
だけどその目が、前とは違う気がして私は慌てて目をそらした。
前よりずっと優しいというか甘い目で見つめるからドキドキしちゃってちょっと困る。
「じゃあ、お願いします」
そう言って私は出掛ける準備を始める。
和弥くんのこういうところ、ちょっと意外だな。
案外いい旦那さんになる人なのかもしれない。
そう思いながらお化粧をして、髪を少しだけアレンジして寝室で一ノ瀬さんが貸してくれた服を取り出す。
白いレースのブラウスにピンクのカーディガンを羽織って一番丈の長そうなベージュのリボンのついたキュロットをはいてみる。
これでも膝上だけど、大丈夫だろうか。足出すのなんて高校の制服以来だ。