健康診断の甘い罠
初めての喧嘩
仕事を終えて家に帰ってきて、夕飯を作りつつ和弥くんが来るのを待つ。
仕事が終わったとメールはあったから、もうちょっとだと思うけど。
作り終わった料理をテーブルに並べつつため息をつく。
和弥くんに私が不安に思ってることをちゃんと聞こうと決めたけど、いざ聞こうと思うと緊張する。
どう切り出したらいいのか考えていると、部屋のインターフォンが鳴って私は慌てて立ち上がった。
鳴らしたのはやっぱり和弥くんで、私は笑顔でドアを開けた。
「お仕事、お疲れ様」
そう言う私に和弥くんも微笑んで私にもたれかかってくる。
「千紗もお疲れ様。なんかこうやって出迎えてもらえるのっていいかも。癒されるわ」
そう言った和弥くんが私の顔をじっと覗きこむ。