健康診断の甘い罠

カチャンと音がして鍵が開いて、驚きすぎた私はちょっとパニックになって布団をかぶって隠れる。


もちろん全然隠れられるわけもなくて、低い笑い声を漏らして和弥くんが寝室に入ってくる。


「やだやだ、来ないで。なんで鍵……」


そう言うけど、こういう時の和弥くんは私の言うことを聞いてくれない。


「だって簡単に開けられるタイプだったし」


膝を乗せた和弥くんの重みでベッドがきしむ。そのま和弥くんは布団に手をかけた。


「千紗、かわいすぎるんだけど。顔、見せて」


そう言われるけど、嫌だ。絶対に見せたくない。


「や、やだ」


亀みたいに丸まってそう言う私のかぶってる布団を和弥くんが引っ張る。


「い、や」


力一杯抵抗する私に和弥くんが苦笑いする。


「抵抗されると、逆効果だな」


布団を剥ぎ取られても丸まってる私に和弥くんがのしかかってくる。


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