健康診断の甘い罠

「千紗、似合ってる。すごいかわいい」


そう言って微笑んでくれた和弥くんにちょっとホッとする。今度会う時はこれを着ようって決めてた。


和弥くんが、初めてのデートの時にくれたワンピースを着て会おうって決めてた。


「本当にかわいい。ちょっと会わない間にまたすごくかわいくなった気がするんだけど。こんなかわいい格好で一人で電車で来たの?」


そうだけど、和弥くんの事しか考えてなかったから全然まわりの視線とかも感じなかった。


誰にも声とかかけられなかったし、大丈夫だったけど。


「危なすぎる。だから迎えに行くって言ったのに。なんか唇とかいつもより色っぽいし。ああ、でも迎えに行ってたらそのまま……だったかな。千紗も俺の事分かってきたね」


そう言った和弥くんが私の背中に手を回して髪にキスする。


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