健康診断の甘い罠

「今日の千紗は本当にかわいいから。じゃあ、行こう。早く二人っきりになりたい。かわいい千紗を一人占めしたい。ね、今日は泊まってくれるんでしょ?」


期待に満ちた目でそう聞かれて、素直に私は頷く。


このワンピース着てて、無理なんて言えるわけない。


「嬉しい。ね、千紗。俺の事好き?俺に全部くれる?」


試すように聞いてくる和弥くんの言葉に頷くと、和弥くんは目を細めて私を見る。


「和弥くんの事、好きだから。触れてほしい」


あの時和弥くんが言ったみたいに、私は和弥くんに触れてほしいと思ってる。


「千紗、それわりと殺し文句だから。俺も早く千紗に触れたい」



罠にはまるのは何か悔しいけど、今日は和弥くんの罠に自分から飛び込もう。


嬉しそうな和弥くんを見ると、私も嬉しいから。


「……申し訳ないけど、一度家に寄ってください」


私の言葉に和弥くんは了解、と言って嬉しそうに笑った。



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