健康診断の甘い罠

「俺、一回決めたことは何があっても貫くから。ま、そのおかげで千紗と今こうしてられるんだから。自分の意志の強さを誉めてやりたい」


そう言った和弥くんが私を見て目を細める。


和弥くんの癖。少し怖い目だと感じてた前とは違って、今は心があったかくなる。


あの頃とは違う、その目で愛しそうに私を見るから。


和弥くんに見つめられると嬉しくてあったかくてすごく幸せな気持ちになる。


「好きだよ、千紗。世界で一番、千紗のことを愛してる」


そう言った和弥くんが私の事を引き寄せて抱きしめた。


好きと大好きはいつも言われてるけど、愛してると言われたのは初めてで和弥くんの腕の中でちょっと感動する。


「俺に愛され方と愛し方を教えてくれたのは千紗だね。千紗といると楽しくて、あったかくて、幸せで……これから先も千紗とこうしていきたいと思ってる」


和弥くんの手が頬に触れて顔を上げると優しい笑みを浮かべた和弥くんが私の事を見つめている。


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