線香花火
「ふぁあいああああああ?!、!ごめんなさい、!僕、ただ花火がしたかっただけで!!決して怪しいものではあああ!、」


「…夏生くん?…ふふ」

「…!!透花…?」

「うんっ、そうだよ。花火してるの?」

「…っ、うん。線香花火。」

「わああ…綺麗。私もしていい…?」

「…も、もちろんっ」

一人で花火をしている僕を見て引くかと思ったが、なぜか一緒に花火をすることになった。

「凄いね、綺麗だね、」

「ごめんね、線香花火しかなくて。」

「ううん、私、線香花火好きだよ」

‘ 好きだよ ’の言葉にふいに、どきっとする。

ぱちぱちと、音を立てる花火。
どきどきと、音を立てる胸が。

僕は、この人といることが幸せだと思ってるんだなって分かる。

「夏生くん、勝負しよう?」
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