線香花火
彼女が気になったからと言って、隣のクラスまで行けるような勇気は僕には無かった。いや、逆に誰が僕にそんな勇気あると思うんだ?と言える程に僕にはそんな勇気はない。

でも、ただ移動教室の時だけ、彼女が廊下を通るから廊下側のこの席は、僕にとっていつの間にかお気に入りスポットとなった。

今日も彼女が廊下を通る頃だ。
ふと廊下に目をやる。
...ほら、やっぱり。友達と楽しそうに笑って...あれ?

隣の男、誰だ...?
なんだか胸が締め付けられるように痛い。なんだよ、なんでこんなに腹立つんだよ。嫌だ、こんなのまるで...


嫉妬...
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