線香花火
「またね、夏生くん」

「うん、また明日」



僕があんなにも遠い存在に見ていたコイツと、今日一日でこんなにも近い存在へとなった。

…いや、そう思っているのは、もしかしたら僕だけかもしれない。でも僕は今までに無いくらい異性と話をした。



楽しかった。ただ、楽しかった。

たくさん笑って、幸せだと思えた。人と会話することがこんなにも、楽しいことだとは知らなかった。相手にもよるのかもしれないけれど。



明日も話したい。

君と出会って‘明日’という恐怖はいつの間にか楽しみに変わった。
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