じれったい
ガタガタと揺れている窓の音で目を覚ました。

少しだけカーテンを開けると、曇り空で今にも雨が降ってきそうだ。

朝食の用意をしながらテレビの天気予報を聞くと、台風が近づいているとのことだった。

なるほど、だから天気が悪かったのか。

心の中で呟いた後、淹れたばかりのコーヒーを飲んだ。

今日は天気がさらに悪くならないうちに仕事が終わるといいな。

朝食の後片付けを済ませると、
「行ってきます」

黒のパンプスを履いて、家を出た。

歩いて5分のところにある会社に到着すると、私はその前で深呼吸をした。

あのキスの後は、玉置常務の顔を見れなかった。

その後は私の容態も落ち着いて、本社への会議に出席する玉置常務に同行することができた。
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