じれったい
易者は観察するように手のひらを見つめると、
「あなたはどうやら、今まで男運に恵まれたことがないみたいですね」
と、言った。

「えっ…ああ、はい」

すごい、当たってる!

「好きになった男にはいつも同じ文句で振られてしまう。

最近も同じ文句で男に振られたばかり…と見ました」

「はい、おっしゃる通りです…」

まさか、どこかで見てた…訳ないか。

でも易者が言っていることは全て当たっていた。

「その…あなたが言っている悩みと言うのは、私にいつ彼氏ができるかと言うことなんです。

今年で26歳になるので、できることならば結婚したいと思っています」

正直に悩みを言った私に、
「うむ…」

易者はまた虫眼鏡を使って、私の手のひらを見つめた。

次は何を言われるのかしら?

悪いことじゃないといいけどなあ…。

例えば、あなたは一生男運に恵まれないとか。
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