Re:love
私は目が覚めると、そこは見たこともない世界にいた。

よくファンタジー系のゲームに出てきそうな世界だ。
空はむらさきがかっているし、地面はふんわりと白いもので覆われている。
でも、ゲームの世界とは違い、私以外に誰もいない。

とりあえず歩いてみよう、私はゆっくり立ち上がり、歩く。

歩いて歩いて歩いた。

とにかく歩いたら、世界遺産にありそうな神殿がぽつんと建っていた。
誰もいなさそうなので中に入ってみる。

その中には、建物の外観からは想像出来ないような莫大な量の機械と電子部品があった。

それらすべてに小さなライトがつけられ、緑、黄色、赤にそれぞれ光っていた。

なぜこんなに機械が?と思うと奥の方から私と同じくらいの年齢の男の子が出てきた。

「なぜ人間がこの場所に?」
かなり戸惑った表情でそう言った。

いや君も人間でしょ(笑)というツッコミが浮かんできたが、私は冷静にこう言った。

「よくわからないけど、病院でうとうとして寝たら、いつの間にかこのような世界に来ていて、何もすることが思いつかなかったからしばらく歩いたらここにたどり着いたの。」
私がそういうと男の子は合点がいったような感じで、私を見た。

「ああ、ガブリエル様が言ってた人か。とりあえず俺についてきて。悪いことはしないから。」

……ガブリエル?それって空想上の人物(ユダヤ教などに出てくる最上位に属する天使)だよね?
ああ、これは夢なのか。でなければ非現実的すぎる。

とりあえず、夢だと思った私はその男の子の後についていくことにした。


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