男装少女争・奪・戦 ~誰か選ぶとか無理だから!~ 【完】
「白昼堂々他人様の家に忍び込むたぁいい度胸じゃねぇか」

扉の前に立つのは会長。

油断していた、と思い唇をかむ。

なぜここまで気を抜いてしまったのか。いつの間にか『絶対に逃げられる』と思い込んでいた。

祐一郎が「嘘だろ……」と呆然としてつぶやく。

祐一郎も会長が気づくとは思っていなかったようである。なぜ?

「監視カメラ全てダメにしやがって……勘付かねぇと思ったのか?」

その言葉でなるほどと納得。

監視カメラが無ければ気づかないと考えたのだろう。


俺は焦っていたが、それと同時に冷静だった。



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