國比呂少年怪異譚
RINFONE
先日、アンティーク好きな彼女とドライブがてら、骨董店やリサイクルショップを回る事になった。
俺もレゲエとか古着など好きで、掘り出し物のファミコンソフトや古着などを集めていた。
買うものは違えども、そのような物が売ってる店は同じなので、楽しく店を巡っていた。
お互い掘り出し物も数点買う事ができ、テンション上がったまま車を走らせていると、一軒のボロッちい店が目に付いた。
「うほっ!意外とこんな寂れた店に、オバケのQ太郎ゴールドバージョンが眠ってたりすんだよな」
浮かれる俺を冷めた目で見る彼女と共に、俺は店に入った。
コンビニ程度の広さの、チンケな店だった。
主に古本が多く、家具や古着の類はあまり置いていない様だった。
ファミコンソフトなどが嫌がらせのように1本だけ、埃を被って棚に置いてあるだけだった。
もう出ようか、と言いかけた時、『あっ』と彼女が驚嘆の声を上げた。
俺が駆け寄ると、ぬいぐるみや置物などが詰め込まれた、バスケットケースの前で彼女が立っていた。
「何か掘り出し物あった?」
「これ、凄い」
そう言うと彼女は、バスケットケースの1番底に押し込まれる様にあった正二十面体の置物を、ぬいぐるみや他の置物を掻き分けて手に取った。
今思えば、なぜバスケットケースの1番底にあって外からは見えない筈の物が彼女に見えたのか、不思議な出来事は、ここから既に始まっていたのかもしれない。
俺もレゲエとか古着など好きで、掘り出し物のファミコンソフトや古着などを集めていた。
買うものは違えども、そのような物が売ってる店は同じなので、楽しく店を巡っていた。
お互い掘り出し物も数点買う事ができ、テンション上がったまま車を走らせていると、一軒のボロッちい店が目に付いた。
「うほっ!意外とこんな寂れた店に、オバケのQ太郎ゴールドバージョンが眠ってたりすんだよな」
浮かれる俺を冷めた目で見る彼女と共に、俺は店に入った。
コンビニ程度の広さの、チンケな店だった。
主に古本が多く、家具や古着の類はあまり置いていない様だった。
ファミコンソフトなどが嫌がらせのように1本だけ、埃を被って棚に置いてあるだけだった。
もう出ようか、と言いかけた時、『あっ』と彼女が驚嘆の声を上げた。
俺が駆け寄ると、ぬいぐるみや置物などが詰め込まれた、バスケットケースの前で彼女が立っていた。
「何か掘り出し物あった?」
「これ、凄い」
そう言うと彼女は、バスケットケースの1番底に押し込まれる様にあった正二十面体の置物を、ぬいぐるみや他の置物を掻き分けて手に取った。
今思えば、なぜバスケットケースの1番底にあって外からは見えない筈の物が彼女に見えたのか、不思議な出来事は、ここから既に始まっていたのかもしれない。