國比呂少年怪異譚
葬式の話
そういえば、僕の曾祖父の葬式の時、こんな事があったそうだ。

殆どが母親からの伝聞なので、実体験ではないのだが。

式自体は滞りなく進み、無事に終わった。

通夜が終わると集まっていた親戚達も帰り、曾祖父の子供達(僕の母親と叔父2人)が酔った頭で香典の勘定をしていた。

すると、洗い物をしていた叔父の奥さんがやってきて 『あなた、拝ませてほしいという人が来てるんだけど…』と言う。

結構に酔っていた母親達も流石に不審に思い、『これは拝むふりをして香典を泥棒しに来たのかもしれない』と考えた。

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