國比呂少年怪異譚
泉の広場に続く階段を途中まで降りると、赤服の女がしっかり居た。
下から3段目ぐらいの、階段右の隅っこの方に、背中をこっちに向けて座ってた。
(もしかしてこれは待ち伏せ?)
反射的にそう思った。
私は広場をうろつく姿は見てたけど、女が階段に座ってるのを見た事はなかった。
妄想かも、と思ったけどゾッとした。
逃げた方がいいと思った時、女がユラァ…と立ち上がった。
まるで、操り人形の糸を引いたみたいな不自然な立ち方で。
何故かその瞬間『あっ、こっち向く!』って判って。
慌てて階段駆け上がって後ろも見ず逃げた。
その時は体動いたんで、神様ありがとうと結構マジに思った。
下から3段目ぐらいの、階段右の隅っこの方に、背中をこっちに向けて座ってた。
(もしかしてこれは待ち伏せ?)
反射的にそう思った。
私は広場をうろつく姿は見てたけど、女が階段に座ってるのを見た事はなかった。
妄想かも、と思ったけどゾッとした。
逃げた方がいいと思った時、女がユラァ…と立ち上がった。
まるで、操り人形の糸を引いたみたいな不自然な立ち方で。
何故かその瞬間『あっ、こっち向く!』って判って。
慌てて階段駆け上がって後ろも見ず逃げた。
その時は体動いたんで、神様ありがとうと結構マジに思った。