國比呂少年怪異譚
浜には、やはり羽織袴の人達がいっぱいいる。

この祭りは女人禁制どころか、各々の家の家長しか参加が認められいないものらしい。

時間が来たら、神主さんが海に向かって祝詞を唱えて神様をお迎えする。

後は参道を通って、境内まで神主さんを先頭に、松明に照らされてぞろぞろと行列。

神様を社殿に鎮座させた後 は、能や神楽等が催されて、一晩中、飲めや踊れやの大騒ぎで一晩過ごす。

飲みまくるのは神人共食神事?って奴かな。

酒飲んで良い気分になってふらふらしてきた頃、社殿をボーッと見てたら、何だかおかしい事に気付いた。

注連縄なんだけど、左が本、右が末になってる。

つまり、逆に付けられている。

何だこりゃ、と思いつつも酔ってたから、余り深く考えなかった。

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