國比呂少年怪異譚
俺は昔を思い出してゾッとした。

昔、Aが社殿に入り込むという事がどれだけ無謀で危険な行為か理解できた。

Aはむざむざ外に出れないように閉じ込められている悪霊、悪神の巣に入って行った訳だ。

もし俺があの時、Aの話を断れずについて行ったらと思うと……。

背筋が凍りついて、気が付くと手に汗でじっとりと濡れていた。












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