君のその小さな背中が 【その背中、抱きしめて】番外編SS
目を疑った。
前衛に上がった4番が、いきなり相手のスパイクをシャットアウトした。
「翔、今の見た?ブロック真下に落としたぜ、あの4番」
ブロックで真下に落とす…完璧なブロックをするには、ネットからかなり手を出さないといけない。
4番の身長がいくつかわかんねぇけど、周りの選手と並んでも小さいから相当ジャンプしてるはずだ。
そんな詮索をしてる間に、サーブが相手コートに入って返すだけのスパイクで藤ヶ丘のコートに戻ってくる。
あの4番はライトポジションでスパイクを打つためにアタックラインの後ろまで下がった。
「あ、ライトに上がった」
大地の声と同時にライト方向にトスが上がる。