君のその小さな背中が 【その背中、抱きしめて】番外編SS
バンッ!!
ボールが勢いよく床を跳ねた。
「おーっ。翔、これ完成形じゃね?右手で打ってんのと変わんねーよ」
大地が嬉しそうに寄ってくる。
「まだまだだけどな。でも少しは形になってきたかも」
手ごたえは感じる。
左打ちの練習を始めて7ヶ月。
ようやくスパイクらしくなってきた。
(あとはコースの打ち分けと、もっとスパイクの完成度を高くしないと…)
「来月から左打ち披露できんじゃね?」
大地の言う通り、あと1ヶ月で何とか完成させて…いけるかもしれないな。