四門メグへの手紙~魔女の瞳番外編~
「それじゃあ」

ジルコーはベンチから立ち上がります。

「今日のところは解散って事でいいか?犯人探しは明日の夜にでも始めよう」

「はい、わかりました」

私もベンチを立ち上がります。

「明日の午前0時にまたこの公園で落ち合いましょう」

「了解」

あっさりと私に背を向けて、ジルコーは歩いていきます。

私の事、すっかり信用してくれているのでしょうか。

その背中は驚くほど無防備でした。

…あれ程の殺気を放てる魔物の彼が、今ではこんなに隙を見せるなんて。

まだ知り合って数時間だというのに、ジルコーは色んな一面を私に見せてくれました。

その結果、私が導き出した結論。

…ジルコーは、案外悪い人じゃないのかもしれません。






こんなに簡単に彼の事を信用しちゃう私って、魔女失格ですか?メグさん。



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