四門メグへの手紙~魔女の瞳番外編~
知能が低くて人間サイズの魔物…。

おまけに人食いとなると。

「食人鬼の類?或いはゾンビのような…」

「ん~…まぁいい線いってるがな」

苦笑いするジルコー。

「まぁ後は俺くらい嗅覚がよくねぇとわかんねぇわな…『グール』って魔物知ってるか?」

その名なら聞いた事がありました。

グールはアラブ人の伝承に登場する怪物の一種です。

墓をあさって人間の死体を食べたり、小さな子供を食べたりするそうです。

また旅行者を砂漠の奥まで誘い込み、彼らを殺して食べたりもする。

死体を食べることから日本では屍食鬼(ししょくき)、あるいは食屍鬼(しょくしき)または死食鬼(ししょくき)と訳されることが多い。

「でも、伝承ではグールは砂漠に住む魔物だって…」

「俺達人狼だって、本来はヨーロッパやアメリカの出身だぜ?どっかの三流魔術師が召喚した挙句にズサンな処理して徘徊している…ってのも考えられない話じゃねぇ」

成程、そう言われてしまえば確かに。


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