四門メグへの手紙~魔女の瞳番外編~
「こんなでかいグールは初めてお目にかかるぜ…何人食ったらこんなに育つんだ?」
ジルコーが言いながら、身を低くします。
敵に突進する前のモーション。
「お嬢ちゃん、手筈通りに行くぜ」
ググッと、バネが縮むような動きと共に。
「迷い出たならもう一度あの世に還りな!」
ジルコーはグールへと襲い掛かりました。
そのスピードは、私との戦いの時に見せたのとは段違いです。
私と戦った時は、私が女だという事もあって侮っていた部分もあるのでしょう。
でも、これがジルコーの本気…。
本気を出されていたら、私では敵わなかったかもしれません。
事実グールも、ジルコーの動きに全く反応できないまま。
「オラァッ!」
ジルコーの鋭い爪の一撃をまともに腹に受けます。
ドスッ。
肉と肉がぶつかり合う、鈍い音が墓地に響きました。
しかし。
「…野郎」
ジルコーが動きを止め、忌々しげに見上げます。
グールは微動だにせず、ジルコーを見下ろしていました。
彼の爪はグールの体表で止まっています。
貫けていないんです。
ジルコーが言いながら、身を低くします。
敵に突進する前のモーション。
「お嬢ちゃん、手筈通りに行くぜ」
ググッと、バネが縮むような動きと共に。
「迷い出たならもう一度あの世に還りな!」
ジルコーはグールへと襲い掛かりました。
そのスピードは、私との戦いの時に見せたのとは段違いです。
私と戦った時は、私が女だという事もあって侮っていた部分もあるのでしょう。
でも、これがジルコーの本気…。
本気を出されていたら、私では敵わなかったかもしれません。
事実グールも、ジルコーの動きに全く反応できないまま。
「オラァッ!」
ジルコーの鋭い爪の一撃をまともに腹に受けます。
ドスッ。
肉と肉がぶつかり合う、鈍い音が墓地に響きました。
しかし。
「…野郎」
ジルコーが動きを止め、忌々しげに見上げます。
グールは微動だにせず、ジルコーを見下ろしていました。
彼の爪はグールの体表で止まっています。
貫けていないんです。