翼をください




「おいで?」




翼に手招きされて、私はベッドに座る翼の隣に行った。




隣に座ると、翼は本を横に置いた。




え?内容を教えてくれるんじゃないの?って思ってると……





「ひゃっ……!?」





翼に抱き抱えられて、私は翼の足の間に。




「こっちのほうが見易い」




そう言って私の前で本を持つ翼に、私の心臓はすごくドキドキしていた。




「柚……」




耳元で聞こえる、大好きな人の声。




耳元にあたる息。




ドキドキして、おかしくなりそうだよ……





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