翼をください
日が暮れだして、風が髪を靡かす。
ほどよく涼しく感じる風は、心地よくて……
空を見上げれば、一番星がキラリと輝いていた。
私はまた辺りを見回し翼を探した。
あの翼がダンスパーティーをサボるとは思えないし……
だんだんと暗くなっていくに連れて、星も輝きを増してきた。
「もう、どこにいるのー!?」
そう言って空を見上げた時、昨日の詩集を思い出した。
“夜空に散りばめられた宝石たち
手を伸ばせば届きそうで届かない
もしも星に手が届いたとしたら
この願いは叶うのかな”