翼をください




日が暮れだして、風が髪を靡かす。




ほどよく涼しく感じる風は、心地よくて……




空を見上げれば、一番星がキラリと輝いていた。




私はまた辺りを見回し翼を探した。




あの翼がダンスパーティーをサボるとは思えないし……




だんだんと暗くなっていくに連れて、星も輝きを増してきた。




「もう、どこにいるのー!?」




そう言って空を見上げた時、昨日の詩集を思い出した。








“夜空に散りばめられた宝石たち

手を伸ばせば届きそうで届かない

もしも星に手が届いたとしたら

この願いは叶うのかな”






< 126 / 200 >

この作品をシェア

pagetop