翼をください
星に手が届いたとしたら……
星に手が……
星に一番近い場所っていったら……?
「屋上……?」
私はくらい校舎の中、階段を掛けあがった。
4階建ての校舎の階段を上がりきった時には、息が切れていて……
私は息を整えてから、屋上の扉を開けた。
ゆっくり、音が立たないように。
ゆっくり開けた扉の向こうには、星の光に照らされた人の姿。
翼だ……
星の光に照らされた翼は、すごく綺麗で、どこか悲しそうな表情をしているように見えた。
私は、息を深く吸った。
「翼!!」