翼をください
Feels
不思議な
それから、季節は夏になった。
7月、行事は特になく、学年末テストを乗り越えたら、夏休みが待っている。
「もう分かんない!!」
みんなで勉強していて、一番にそう言ったのは、もちろん唯。
まぁ、仕方ないか。
やり始めてから、2時間が経っている。
「煮詰まってきたし、休憩する?」
翼のこの一言が天使の声に聞こえたのは、唯だけじゃなくて…
「やった!冷たい物が欲しい!」
怜の方が先に喜びの声を上げた。