翼をください
「「…………」」
夢から覚めた怜と唯が、ジーッと睨めっこをする。
目の前にある、『不思議味、恋味、何味ジュース』と。
氷はほとんど溶けているが、味に変化はでるわけではなく。
「柚と翼は飲んだんだよね?」
「うん」
氷が溶けないうちに…冷たいうちに飲んだ。
「何味だった?」
私たちをじっと見る2人に、私と翼は顔を見合せて、
「さぁ?」
と、笑顔で言った。
「もーっ!」
そう言う唯に、私たちは笑い、
「飲んでみればいいじゃん」
と、言った。