翼をください
肌と肌が重なって、体温を直接感じる。
温かい。
その温かさに、今、翼に抱き締められているということは、現実だと知らされる。
「わーっ!すっごく綺麗!」
「うるせーな。そんなに騒ぐなよ」
聞き覚えのある声に、ふと、我にかえった。
その時、
「ごめんね?」
そう言って、翼は、私を解放した。
「あー!柚、翼、見つけたー!」
近づいてくる2人。
いつも通りに話している翼。
まだ、ドキドキしてる―…