いつかの、誰かさん

次の日、絵菜の学校では、新入生歓迎全校集会という催し物があった。
そこで、部活動、担任、副担任の紹介などが行われるのだ。

「おはようございます、そして...一年生の皆さん、ようこそ!!」

元気の良いちっさいおじさんが、この学校の校長先生だった。
スーツが全然似合わない、日焼けしたカーネルサンダ〇スみたいだなぁ、と絵菜は思った。

「この高校に入って、たくさんの、良い思い出を作ってほしいと思います!!!以上!!!!!」

ぇぇぇぇぇぇぇええええええ?!?!?!?!
校長先生の話みじかっっっっ!!!!!!!
え、一般的にさ、校長先生のお話って長くない?!
絵菜は初見で校長先生が好きになった。

校長先生の話が終わると、ステージの奥にスクリーンが用意され、テンポの良い最近流行りのJ-POPが流れてきた。
田舎の学校なのに、無駄に設備が整っている学校である。

「それでは!これから、各部活動の紹介をしていきたいと思います!!!」

生徒会役員らしき司会の人がはりきっている。
よっぽど、面白い部活動があるのかな、この学校。

「ねぇねぇ、絵菜ちゃんは何部入るの?」
「う~ん、私まだ決めてないんだよね...」
「そうなんだ!バスケ部とかは?経験者なんでしょ?」
「う~ん、他にも魅力的な部活があるかも知れないし!」
「そうだね~!実は私も、何の部活があるのかよくわかんないんだよね!!!(ドヤ)」
「それどやれないよ!なんでどやってるの?!」


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